Open Call 2019-2020
-拡張する収蔵庫-

MASK[MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA]は、重厚長大な作品制作に果敢に挑むアーティスト支援を目的とした、新規収蔵作品のプロポーザル募集を行います。選出者には、作品保管スペースを無償で提供するほか、制作・滞在場所、活動費などを支援します。

作品は、申請時点で完成しているもの、制作途中のもの、プラン段階のものいずれの場合も申請可能です。「展覧会に出品した作品の行き場が決まっていない」「大型作品制作の制作場所と保管場所を探している」「作品の保管場所を必要としている」そういったアーティストやアートディレクター、芸術祭やアートイベント事務局からの申請をお待ちしています。
他の芸術祭・国際展等で展示が予定されている作品も対象とする画期的な本プログラムによって、アーティストが抱える制作面での懸念を解消するだけでなく、アート作品の“制作-展示-収蔵”のエコシステムの循環を促すことを目指しています。

【申請受付期間中、下記の日程でMASK特別開館を実施します】
2020年1月18日(土)/2月15日(土)/3月7日(土)[13時~17時]
※予約不要・入場無料
※どなたでもご覧いただけます

●サポート内容
・作品保管スペースの提供(MASK)
・作品制作場所/滞在場所(MASK)の支援
・支援額最大200万円

●募集件数
1件

●申請対象者
アーティスト、キュレーター、ディレクター等及び、芸術祭やアートイベント等の主催団体

●申請条件
1)2020年11月のプレイベント及び、2020年11月から2021年3月までに開催予定の展覧会「Open Storage」に参加できること
2)下記のA,Bいずれかを満たす作品
  A) 2020年11月までに完成予定の作品
  B) 2014年(「Open Storage」開始年)以降に制作された作品
3)30歳以上のアーティスト個人または団体の作品
4)幅7m×奥行6m×高さ5m のスペースで成立する作品

●ダウンロード
MASK「Open Call 2019-2020」についての詳しい内容は、募集要項をご確認ください
募集要項/申請書[Word] [PDF]

●問い合わせ先
一般財団法人おおさか創造千島財団 事務局
〒559-0011 大阪市住之江区北加賀屋2-11-8
TEL 06-6681-7806 FAX 06-6681-6188 (平日9:30-17:00)
E-mail mask@chishimatochi.info

【締切】 2020年3月15日(日) 必着
募集要項ダウンロード
[PDF]
申請書ダウンロード
[Word] [PDF]

【審査員】

飯田志保子
(インディペンデント・キュレーター、あいちトリエンナーレ2019 チーフ・キュレーター[学芸統括])

木ノ下智恵子
(MASKキュレーター、大阪大学共創機構社学共創本部 准教授)

木村絵理子
(横浜美術館・主任学芸員、ヨコハマトリエンナーレ2020企画統括)

 

【スケジュール】

結果通知
20204月中旬頃メールにて申請者全員に結果を通知

作品制作MASK滞在/利用可能期間)
20205月半ばから202010(約6ヵ
月間)

作品展示
202011月から20213月の間約1ヵ月(時期応相談)

 

【作品保管スペース】

Open Call 2019-2020
-拡張する収蔵庫-

CONCEPT

芸術の超越力の試行:
不動の投企による新たな出会いを求めて

 重厚長大産業の集積地における5年間は、宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、やなぎみわ、ヤノベケンジという、不動の信念と絶え間ない労働によって確固たる地位を確立する表現者によって、芸術の超域力の試行を積み重ねてきた。個々の作品性や主義は異なることは当然ながら、共通点も極めて多い。

 組織規範や経済活動の観点からは逸脱しているように思われる営為が、実のところは個人事業主としての不自由さと真の自由を熟知する、自立した生活者である。制作環境を確保するための独自のマネジメント力に長けている。好奇心の源泉を枯渇させることなく、自らの欲望と向き合い続け、膨大な時間や労力を費やす覚悟がゆえに、一癖も二癖もある純度の高い曲者である。時には研究者のごとく綿密な調査や実験を繰り返すことで表現の精度を高めつつも、正誤性ではなく、初期動機の向こう側へ超える未知を基準に物事を取捨選択する。当たり前とされる制度や規範、価値基準や評価について、正面から、斜めから、後ろから、あらゆる角度から捉え直し、不特定多数の“私たち”に揺さぶりをかける。表面的な理解や安直な同意・承認ではなく、答えを導き出そうとする混沌も含めた、非言語のコミュニケーションによって、他者の想像力を駆り立てる。細心の注意を払う慎重さと、無謀とも思える大胆さを併せ持ち、常に真剣でありながらもユーモアに富んだ魅力で周囲を巻き込む能力に優れている。作品に至るまでの膨大な思考を巡らせているために、愚鈍な“評論家”などが太刀打ちでき無いほど、自らを語る言葉を持っている。そして、個人の哲学・思想を表現・発表するという意味において、社会的責任を最前線で追い、極めて公共性と批評性の高い存在であり続けるetc,,,。

 嗚呼、なんと、知的にも肉体的にも重労働たることか。そうした労を厭わない人々によって“今のMASKが在る”ということを痛感するとともに、その不動の安心感に浸ることの危うさも承知している。さて、今後、目指すべきものとは何か。

 かつて取り組んだことがない、大きな作品を創る機会に愚直に挑み結実させる。舞台装置としての動的なインスタレーションを活用したパフォーマンスなどの創作と公演を行う。芸術祭や国際展に参加するも、大型作品の制作環境や予算の不足と保管場所の確保が難しいので、抱合せて活用する等々。これらはいずれも、行政主導の予算執行といった既存の芸術施設・環境・システムの限界に起因しており、それと比較して自由度の高いMASKだからこそ試行できた事例である。その結果、6名の表現者による作品が集積し、保管・公開が可能となっている。不動の存在による不動産の利活用が地域に新たな特性をもたらしているのだ。「不動産」とは、土地および建物・立木・橋・石垣等の土地の定着物をいう。※注釈1  鉄工所の役目を終えた不動産に定着した巨大作品群によって、工業・製造環境を芸術の実験場へと転用した好例として認知されつつある今、これから何を成すべきか。得難い不動の6名に敬意を払いながらも、そのビジョンを広く提唱し、派生するための未来への投資は不可欠である。資源や空間は限られるが、新たな存在を迎い入れるために既存を見直すこと で、流動性としなやかさが齎されるのではないか。人間が“自らの可能性を未来に向けて投げ出す(投企する)” ※注釈2  ように、蓄積された資財や知識を啓き、閉ざした門を開き、未来を拓く。常に社会や人々に揺さぶりをかけ変容し続ける6名の次代の担い手との新たな試行を着手するために、不動を投企する。芸術の魔力を信じて今を生きる“7人目”との出会いに期待して、、、、。

注釈1:民法第86条第1項(不動産及び動産)の解説
引用元 https://www.minnpou-sousoku.com/commentary-on-civil-law/86_1/
注釈2:M.ハイデッガーによって提唱された実存哲学の一概念。

木ノ下智恵子
(本展キュレーター、大阪大学共創機構社学共創本部准教授)


ヤノベケンジ
《ジャイアント・トらやん》2005 《ラッキードラゴン》2009 《サン・チャイルド》 2011 他
やなぎみわ
《ステージトレーラー「花鳥虹」》2014
名和晃平
《N響スペクタクル・コンサート 「Tale of the Phoenix」舞台セット》2015
久保田弘成
《大阪廻船》2013
金氏徹平
《Splash and Flake(Pipeline/Kitakagaya)》2014
※2014年MASK滞在制作
宇治野宗輝
《THE BALLAD OF EXTENDED BACKYARD,THE HOUSE 》2015
※2015年MASK滞在制作[建築設計]dot architects、片岡慎策

EVENT


ACCESS

大阪市住之江区北加賀屋5-4-48 大阪市営地下鉄四つ橋線/北加賀屋駅 4 番出口より徒歩10分